経済成長の前提
- 貯蓄と投資
- 金融市場と仲介機関
- 国の政治的安定性、法の支配、物的・知的財産に関する財産権制度
- 人的資本への投資
- 税制や規制制度
- 自由貿易と無制限の資本移動
株式とGDP成長の関係
株式市場全体の評価額の伸びは、GDPの伸び、GDPに対する収益の伸び、株価収益率の伸びの関数で表されます。
ΔP = ΔGDP + Δ(E/GDP) + Δ(P/E)
Cobb-Douglas production function
Y = TK^α×L^(1-α)
α、(1-α)=資本(K)、労働(L)にそれぞれ割り当てられた生産物のシェア
T = 経済の技術進歩を表すスケールファクターで、全要素生産性(TFP)と呼ばれます。
output per worker = Y/L = T(K/L)^α
labor productivity growth rate= growth due to technological change + growth due to capital deepening
capital deepening:資本深化
資本深化とは、労働者一人が利用できる資本設備の分量が増加することです。労働者一人当たりの資本設備量は「資本装備率」ともいわれ、これは資本ストックを労働投入量(労働者数×労働時間)で割ることにより求められます(資本/労働比率)。資本深化はこの資本装備率の上昇を意味しており、単位労働当たり使用可能な実物資本が多くなるほど労働生産性は上昇することになります。
growth accounting relation
∆Y/Y = ∆A/A + α×(∆K/K) + (1−α)×(∆L/L)
Y = output
A = technology
K = capital
L = labor
α = elasticity of output with respect to capital = share of income paid to capital
(1 − α) = elasticity of output with respect to labor = share of income paid to labor
growth rate in potential GDP = long-term growth rate of technology + α (long-term growth rate of capital) + (1 − α) (long-term growth rate of labor)
growth rate in potential GDP = long-term growth rate of labor force + long-term growth rate in labor productivity
Dutch disease:オランダ病
「オランダ病」とは、天然資源に対する世界的な需要によって自国の通貨価値が上昇し、すべての輸出品が高価になり、他の国内産業が世界市場で競争力を失ってしまう状態を指します。
Human capital
人的資本とは、個人が持つ知識やスキルのことです。人的資本は労働力の定性的な指標です。教育や実務経験によって人的資本を増やすと、生産性が向上し、経済成長が促されます。人的資本は、知識のある労働者がイノベーションを起こすことで、社会一般に利用され、外部波及効果をもたらし、経済全体の効率性を高めます。
Physical capital
物的資本は、財とサービスを生み出すために使用される装置などです。一般に、インフラストラクチャー、コンピューター、通信資本(ICT)と非ICT資本(機械、輸送、非住宅建設など)に分けられます。
Technological development
技術への投資には、物的資本と人的資本の両方への投資が含まれます。技術革新は、プロセス、知識、情報、機械、ソフトウェアなどに現れるます。
Public infrastructure
公共道路、橋、自治体施設などの公共インフラへの投資は、民間投資に対してさらなる利益をもたらします。例えば、高速道路は、民間投資を補完し、全要素生産性を向上させることにより、経済の総生産性を高めます。