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MM Proposition I (No Taxes)
VL = VU
VL = value of levered firm
VU = value of unlevered firm(unlevered:企業が全額資本金で資金調達(無借金経営)した場合)
MM Proposition II (No Taxes)
税金がなく、倒産コストがなく、期待値が均質な完全市場を想定。低コストの負債の利点は、株式のコストの増加によって相殺されるため、会社の負債と株式の資本構造は企業価値に影響を与えません。
re=r0+D/E(r0rd)
re = required rate of return on equity, or cost of equity
r0 = company unlevered cost of capital (企業が全額資本金で資金調達(無借金経営)した場合)
rd = required rate of return on borrowings, or cost of debt
D/E=debt-to-equity ratio
MM Proposition I (With Taxes)
負債が増えるほど企業価値が上がり、最適な資本構成は負債100%となる。

VL = VU + (t × d)
VL = value of levered firm
VU = value of unlevered firm
t = marginal tax rate
d = value of debt in capital structure

MM Proposition II (With Taxes)
WACCは借入金100%で最小化される

rE=r0+D/E(r0rD)(1TC)
TC = tax rate

エージェンシーコストAgency costs:経営者と株主の利害関係が一致しないために発生するコスト、経営者を株主のために働かせるためのコスト。

モニタリング・コスト(Monitoring costs
経営者を監督するためのコスト。株主への報告や取締役会への報酬支払いに関わる費用が含まれます。強力なコーポレート・ガバナンスは、モニタリング・コストを削減することが出来ます。

ボンディングコスト(Bonding costs
経営者が株主の利益に反する行為を取らないためのコスト。パフォーマンスを保証するための保険料や、非競争契約に伴う暗黙のコストなどが挙げられます。

残余コスト(Residual losses)
モニタリングやボンディングの規定が十分であっても、それ以外の損失が発生する場合があり、その損失を残余コスト(残存損失)といいます。

エージェンシー理論(Agency Theory)によれば、負債の使用により、経営者は自らの利益のために使えるフリーキャッシュフローが少なくなるため、現金の使い方に関して規律を守ることを余儀なくされます。したがって、財務レバレッジが高ければ高いほど、エージェンシー・コストが減少する傾向があります。

情報の非対称性
一般的に経営者は株主や債権者よりも企業の見通しや将来の業績に関する情報を多く持っていることから情報の非対称性のコストが生じます。製品が複雑な企業や財務諸表の透明性が低い企業は、非対称情報のコストが高くなる傾向があり、負債や株式資本に対する要求リターンが高くなります。情報の非対称性のコストは、資本構造における株式の割合が増加するにつれて増加します。

signals:シグナル
負債による資金調達で固定金利の支払いを約束することは、経営者が将来、この支払いを行うことができると確信しているというシグナルになります。
株式の発行は、通常、経営者が会社の株式が過大評価されていると考えていることを示す否定的なシグナルとみなされます。

ペッキングオーダー理論(Pecking Order Theory)
経営者は投資家にシグナルを送る可能性が最も低い順に資金調達を選択することが望ましいとされます。具体的には以下
1内部留保
2負債
3株式発行
の順で資金調達を行います。

トレードオフ理論(Static Trade-Off Theory)
トレードオフ理論とは、負債の節税効果と利子の支払いなどの財務的困難に伴うコストのトレードオフによって企業の最適資本構成が決まると論じる理論仮説のことです。企業のWACCを最小化し、企業価値を最大化する最適資本構成。

VL = VU + (t × d) − PV(costs of financial distress)

匿名 さんが質問を投稿 2022年8月8日
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